孤立死される方が年間60,000人以上、自殺者が近年では年間25,000人以上ですが往時と比べれば減少傾向にあります。また、ゴミ屋敷は 500件中2~3件あるといわれています。帯広市においても、孤立死・孤独死が毎年25件程度、自殺者数は多い年で50名以上といわれています。
高齢化や核家族化などを契機に家族や親戚から離れて独り暮らしする方が増え、部屋で亡くなっても誰とも関係を持たなかったため、死後、長期にわたり遺体が放置されていることから必要性が高まりました。
こういった状況では、長期にわたり放置されていた遺体から発生する腐敗臭を嗅いでしまって眼などの粘膜を痛めたり倒れこむ危険性や、床などに付着している 体液などに不用意に触れて感染症を患ってしまう危険性もあります。一般的な清掃(ハウスクリーニング)では対応できないため、特殊清掃を行う業者が誕生しました。
特殊清掃は作業員自身が死に至るケースもあるため、悪臭防止法などの法令や薬剤・オゾンなどといった消臭方法、 感染予防などの知識を必要としており、孤立死や自殺といった通常では考えられない現場やゴミ屋敷に対応できるためには、臭気判定士(国家資格)、あるいは、脱臭除菌に関する各種団体が認定している資格保有者が現場に一人以上常駐させることが通例となっています。作業工程に関しては、下記の【当社の特殊清掃業務の一連の流れ】をご覧ください。
【当社の特殊清掃業務の一連の流れ】
1、現地確認・見積(有料。詳しくは料金一覧にて)
現地確認・見積には臭気判定士(国家資格)免状取得者が伺います。
その際、簡易臭気測定を行います(下にある小型臭気測定器を用います)。
(臭気判定士は、においの測定ができる唯一の国家資格です)
※電話やFAX、メール等だけでの見積はお断りいたします。
※契約成立の際、契約書を作成します。ご印鑑の準備をお願いします。
2、自己防衛と他者への配慮
作業する際、マスク、ゴーグル、ゴム手袋、不織布作業着を着用します。
無闇に部屋の中に立ち入ると二次感染のおそれがあるので、
作業員以外は外で待機してください。
3、消毒消臭・汚物撤去・害虫駆除
薬剤による消臭を先に必ず行い、体液などの汚物を撤去し、害虫を駆除。
その後、においの強さによってオゾン・プラズマ脱臭機による消臭。
(遺品整理等、後工程の作業を円滑に進めるための準備)
4、遺品整理・簡易清掃
作業の流れは家財整理と一緒です。
5、オゾン燻蒸等
3で使用する機材を用いて、消毒・消臭します。
(においの強さによっては、建物の内部を解体する場合があります)
6、退室・引渡
簡易臭気測定を行い、作業開始前の状態と比べていただきます。
※ご依頼者様にはアンケートを記入していただきます。
※特殊清掃の現場から排出される家財は、現金や貴金属などの貴重品を除いて、原則として廃棄処分します。
※ご依頼者様の承諾を得て、モザイク処理したうえで掲載させていただいています。
【6段階臭気強度表示法】
臭気強度表示法の一つ。日本ではもっとも広く使われており、具体的には以下の表現が用いられる。
0:無臭
1:やっと感知できるにおい(検知閾値)
2:何のにおいであるかわかる弱いにおい(認知閾値)
3:楽に感知できるにおい
4:強いにおい
5:強烈なにおい
【当社で使用している機材(一例)】
(左)オゾン脱臭機(Panther‐J)
(中)噴霧器(FOGMASTER jr)
(右)小型臭気測定器(ニオイセンサminiXP-329m)